これまでシャツの「価格」についてお話ししてきましたが、今回は「他のアイテムとの関係性」について深掘りしてみたいと思います。
メンズファッションにおいて、シャツは非常に重要な役割を持っています。スーツとネクタイの間に挟まれ、あるいはノータイでジャケットの中に着る。最も視線が集まるVゾーンに位置するため、その存在感は決して小さくありません。
シャツは何番目に選ぶべきか?
では、重要だからといって「まずはシャツから」選ぶべきでしょうか? 実は、コーディネートを組み立てる順番として、シャツは「最後」または「最後から2番目」で良いのです。
最も優先すべきは、なんといっても「着る人ご自身」の好み。そして、その方がどんなスーツを選ばれるか。 最優先項目は、実は「スーツ」なのです。
「面積」の大きさで決める
自然な流れは、まずスーツを選び、次にネクタイやシャツを選んでいくという手順です。 これは「面積(体積)」の理屈で考えるとわかりやすいでしょう。まず一番大きな部品(スーツ)を決め、細々した部分へアジャスターとして入っていくイメージです。
迷いやすい「ネクタイ」との関係
ネクタイを着用する場合、身体の中心に来るのはネクタイです。そのため、シャツとネクタイのどちらを先に決めるかは非常に悩ましいところですが、大きく分けて2つの方法があります。
- スーツ → シャツ → ネクタイの順 スーツに合わせてシャツを決め、そのシャツに合わせてネクタイを決める王道パターン。
- スーツ → ネクタイ → シャツの順 決まったスーツと、手持ちの使いたいネクタイがある場合。この2つを繋ぐ「中和剤」としてどんなシャツが合うか?という視点で選ぶパターン。
多くの場合はこのどちらかになります。また、最近増えている「ノータイ」派の方であれば、単純にスーツとシャツの相性だけで考えれば良いのでシンプルです。
最後に選ぶからこそ、最重要
コーディネートの順序としては後回しになるシャツですが、だからこそ全体のバランスを整える「鍵」となります。 最後に選ぶアイテムでありながら、最も重要なファッションアイテム。それがシャツという存在なのです。

