今回は、ステッチについてお話ししたいと思います。
そもそもシャツのステッチ(表から見える縫い目)というのはなぜ存在するのでしょうか?
これはシャツが
「お洗濯などで、形が崩れないように」
というのが一番の目的です。実はステッチ無しでもシャツは出来るのですが、無いと何かと面倒が起こります。
ステッチ無しもデザイン的に洒落てて格好が良いので、ステッチ無しを希望する方もいらっしゃいますが、極力ステッチ無しは危険ですので、出来る限りステッチを入れることをお奨めしています。
それでもステッチ無い方が良いという方には、表から見えないように、「裏打ち」という方法がありまして、裏打ちをしてステッチ無しにされることをお奨めしています。
ちなみに裏打ちの方が大変なので、ちょっと工賃は上がります。
ステッチを入れる場合、シャツには大きく分けて、6㎜幅か、1.5㎜幅(コバステッチ)のどちらかが圧倒的に多いです。
市場全体で考えると、6㎜が85%、1.5ミリが14%、残り1%は3ミリや10ミリなどでしょうか?
6㎜という一見中途半端なステッチ幅が主流なのは、シャツのバランスもありますが、ミシンのアタッチメントとの兼ね合いも大きいと思います。
専門的な話になってしまいますが、5ミリ以下は、ミシンの構造上、アタッチメントが邪魔したりしてちょっとやりずらいのです。
その他の幅(3㎜、8㎜、10㎜、12㎜など)もありますが、比率的にはシャツ全体の1%も無いくらいで、とても少ないです。
ステッチと、シャツのデザインの組み合わせですが、基本的にステッチ幅が狭い方が、クラシックシャツ寄り、太くなるとカジュアルまたはおしゃれ着寄りになるようです。
クラシックシャツでは、1.5ミリ(コバステッチ)が結構多く、たまに3ミリ、そして定番の6ミリがやはり多いです。
個性を求めるなら10ミリとかも有りだと思います。