シャツの脇裾に、マチ(ガゼット、またはムーシェ)を付けることがあります。
効用としては擦れて脇がちぎれてしまわないようにする補強布です。
このマチが付いているシャツは良いシャツという一般論があります。
これは基本的に本当です。手間が掛かるので、その分高価なシャツというのが論拠です。
ただ、現在のシャツや生地の縫製技術、紡績技術を鑑みますと、必要性は非常に少なくなっています。私も長年、シャツを沢山見てきましたが、マチ部分が擦れているシャツはまず見かけません。
それよりもはるかに多く、おそらく20倍以上襟とカフスの擦り切れを見ています。
マチはすでに効用としてはあまり必要性はなくなっています。どちらかといいますと、デザイン的な要素が強いと考えて良いかと思います。ただ、こちらも裾の脇という、非常に目立たない部分のお話ですので、二次、三次と考えて良いかと思います。